ヘルスケア2019.3.8 UP
睡眠改善で-15kgを達成。睡眠コンサルタントに聞く、やせる快眠術

近年、カラダとココロの健康を大きく左右すると、改めて注目されている「睡眠」。食生活に気を遣い、適度な運動を心掛けていても、眠ることをおざなりにしていると不調に悩まされることもあるんだとか……。
今回は、そんな「睡眠」のナゾに迫るため、テレビや雑誌で大活躍の睡眠コンサルタント、友野なおさんにインタビュー。
実は友野さん、自身の睡眠を改善したことにより15kg以上のダイエットに成功した経験の持ち主!良質な「睡眠」はカラダとココロを整えるだけでなく、キレイ力UPにも役立つということを実証した友野さんに、健康&美ボディキープのための快眠術を伝授してもらいました。
取材・文/ファビアンヌ編集部
教えてくれたのは……

■睡眠コンサルタント 友野なおさん プロフィール>>>
順天堂大学・大学院スポーツ健康科学研究科博士前期課程に在籍し睡眠を研究。自身の睡眠を改善したことにより、体質改善と15kg以上のダイエットに成功。その経験を活かして、睡眠の専門家として多くの人に快眠メソッドを伝授している。スローガンは「睡眠から日本を元気に!」。
公式サイトで快眠へのヒントを公開中!
http://tomononao.com
母の一言で激変!友野さんの人生を変えた睡眠改善ストーリー

出産を経た今でも健康で美しいカラダをキープしている友野さんですが、実は、重度のパニック障害やアトピー、肥満などに悩み、心身ともにボロボロだった過去が、睡眠を見直し始めたきっかけなんだとか。
「以前は、パニック障害に加えて、今より15kg以上太っていて、免疫力の低下などにも悩んでいました。働くことも難しくなり、ニートになって引きこもってしまった私を見かねて、母が『とにかく、ぐっすり寝てみたら?』って。
その後、自分なりに睡眠時間を調整し、質を高める工夫を繰り返した結果、体調が徐々に良くなり、半年で7kg減、1年経つ頃には10kgも体重が落ちていました。今では出産を経ても、以前と比べてマイナス15kgをキープしています。あんなに苦しんだパニック障害も治り、アトピーや免疫力の低下に悩まされることもなくなりました」(友野さん)
睡眠の改善に伴い、
・風邪をひかなくなった
・何事も前向きでアクティブに考えられるようになり、思考がとてもポジティブに変わった
・PMSがなくなり、きちんと生理が毎月くるようになった
・ストレスに対する抵抗力がついた
など、当初の目的以外にも、様々な嬉しいカラダの変化が訪れたそうです。
「睡眠を改善したことがきっかけで人生が180℃好転したことが不思議で仕方がなく、睡眠を科学的に学び、研究する道に進みました」(友野さん)
質の良い睡眠をとるとなぜやせる?マイナス15kgの秘密とは……

その後、睡眠コンサルタントとして活躍されるようになり、今では睡眠改善によるダイエット本を出版するなど、リバウンドをしない快眠メソッドを広める活動をしている友野さん。眠りの質を変えることで、なぜ体型にも影響を与えるのか伺いました。
「睡眠を改善することで食欲の中枢が整うことは科学的に証明されています。睡眠改善前は、ストレスから暴飲暴食を繰り替えしていましたが、睡眠改善後はその習慣が自然となくなり、正しい食の内容とリズムに変わっていきました。また、活動意欲が出てきたことで代謝が上がり、消費エネルギーが高まったことも、やせた理由のひとつだと思います」(友野さん)
眠るだけでやせるなんて最高、と言いたいところですが、質の高い睡眠をとるのは、意外と難しかったりします。何度ダイエットしてもリバウンドしてしまったり、友野さんのような体調不良に悩んでいる方は、まず次の快眠行動リストを一つずつクリアして、良質な睡眠を目指してみませんか?
美ボディへと導く快眠Tips! 体質改善でやせやすいカラダに

下の6つの項目は、キレイにつながる快眠Tips。ハードルが高いものはありませんが、意外にできていない人も多いはず。毎日、携帯を見ながら寝落ち……なんて人は、それだけで太る原因をつくっているかもしれません。あなたの睡眠習慣、見直してみてください。
☑︎夕食は就寝3時間前までに終えるのがベスト。内容はなるべくヘルシーにして、生姜などのカラダを温めるものをとる
☑︎寝返りがスムーズに行われるように、パジャマを着用する
☑︎スクワットとウォーキングなどのセットを30分以上、運動ゴールデンタイムの19時前後に行う
☑︎就寝1時間前には38~40℃のぬるめのお湯で全身浴をする
☑︎朝は起床後1時間以内にタンパク質をとる
☑︎寝室を真っ暗にする
アラサー世代の睡眠に注目!できることから睡眠改善してみよう!

とは言っても、バリバリ働くキャリアウーマンも多いファビアンヌ読者層は特に、その世代特有の睡眠のトラブルがたくさん!30代女性に多い睡眠の悩みと、その改善方法を友野さんに聞きました。
「まずは十分な睡眠時間が確保できていない人が多いです。帰宅後にスマホでSNSを見るなど、『なんとなく』過ごしている時間が多い人が増えており、結果として睡眠時間が圧迫されてしまっているので、スマホでのSNSやゲームは帰宅途中の電車の中だけで行うなど、時間の区切りを決めて行うことで睡眠時間を確保できるタイムスケジュールが組みやすくなります」。
「『良い眠り』は『量(時間)×質』の両方から得られるので、量が物理的に十分にとれないのであれば、せめて質を最大限に高める方法を選びましょう」(友野さん)
30代の睡眠の質を上げるヒント
☑︎夜の帰り道でコンビニに寄らない
☑︎帰りの電車で寝ない
☑︎お風呂上がりは3首(首・手首・足首)を冷やさないように、レッグウォーマーなどを着用する
☑︎就寝1時間前には空間をやや暗めの暖色系の照明に変える
☑︎就寝1時間前からはスマホ・テレビ・PCの画面は見ない
☑︎ラベンダーなどの香りを用いてリラックスする
☑︎ノンカフェインの温かい飲み物を飲んでリラックスする
☑︎季節にあわせて寝室の衣替えを行う(寝具など)
☑︎音が気になる場合は防音対策を行う
☑︎起床後1時間以内に窓際1m以内に立って目の中に光を15秒間入れる
睡眠の質を下げる行動が習慣化している人は、まずそれを止めることで、睡眠の質が上がるはず。健康で、やせやすいカラダを目指して、友野さんの睡眠メソッドを取り入れてみましょう。